北京ダックと言うくらいですから本場中国北京で食べたものをご紹介すべきなのですが、今日は台湾という切り口で書いて見ます。私の北京ダックとの馴れ初めに遡りご紹介してみます。宜しければお付き合い下さいね。^^


今回は私が愛して止まない北京ダックの御紹介です。

初めてその存在を知ったのは、小学生の時に「魔太郎が来る」という漫画を読んだ事でした。もう40年位前の話ですかね。いやはや月日の経つのは早いものです。同じ漫画を読まれた記憶がある人はいらっしゃるでしょうか? 

matarou


さて、漫画のストーリーは非常に単純で、主人公の魔太郎が北京ダックのアヒルのように地中に埋められて口から食べ物を押し込まれて虐められ、毎回の決め言葉である「この恨み晴らさでおくべきか」と呟いて復讐するものでした。

この話の中で北京ダックの作り方が丁寧に紹介されておりました。北京ダック専用のアヒルの育て方や、アヒルの表面に水飴を塗ったり乾かしたりしながら手間のかかる下ごしらえをして、最後に釜で焼き上げる過程がリアルな絵とともに描かれており、子供心に何て凄い料理なんだろうと思った記憶があります。

それから実際に食べるまでは10年以上の月日を要しました。そして1986年に初めて北京で食するのです。

Pict000111

「北京ダックって皮だけ食べるんだよね。あのパリパリの皮は美味いよね」と知ったかぶりをする人がいますね。

確かに香港等の南の方では本当に皮だけを削ぎ落として煎餅みたいなヤツのありますが、本場北京のものは上の写真のように身も付けて削ぎ落とします。
しなやかな身と燻された香りのする皮とのハーモニーが美味しいです。

何と言ってもクレープのような皮に甘い甜面醤と少し辛い白葱と一緒にダックをクルッと巻いて食べる食べ方も最高に楽しいです。胡麻がタップリの焼きたての中華パンである焼餅(シャオビン)の中央をパクッと割って挟んで食べるのも美味しいです。

北京ダックって美味しい上に実は非常にリーズナブルな料理なのです。北京ダックは日本では高級中華の代名詞なので、中国のパック旅行のパンフのスケジュール表を見ていると「豪華北京ダックの御夕食」なんて書かれていますが、一部高級店を除いて実はコスト的には高くないのですよ。旅行会社の人も中々頭が良いものです。海鮮料理や本格中華を食べられたりした方が確実に高くつきます。

Pict00021

さてここから台湾で食べた北京ダックをご紹介します。まずは街角の庶民派から。

「北平ダック」って看板を見かけますが何でしょうか? 

何だか変な感じですが、早い話が「北京ダック」の事です。その昔、国共内戦に敗れて台湾にやって来たのが国民党ですが、中華民国として彼らが中国大陸を統治していたころの地名は北京ではなく「北平」だったのです。だから台湾の「北京ダック」は「北平ダック」と書いている店もあるのですよね。

勿論「北京」という地名は台湾でも一般的になりましたが、それでも「北平」との言い方も名残が残っています。前から気になっていた「北平ダック」の看板の店に本日突撃しましたので以下に写真を公開しておきますね。

1

店の前に長崎の原爆記念館で見たような物体が2つ。ひょっとしてあれで焼いているのでしょうか?

本場北京で修行?と研究?に励んだ私にとって非常に半端なものに感じました。

2

ダック様の準備状態。焼く前に表面に水飴とかを塗り乾かしているところ。

3

焼き上がり完成品。

4

良く見ると、このお店はテイクアウト専門店でした。食べるところがなかったのですが、店のオバサンにここで食べたいと交渉するとアッサリ、「じゃここで食べれば」とステンレスの調理台がテーブルに早がわり。

専門家?の私にとって奇異に見える切方でブツは出
てきました。本当にパリパリの皮だけを削ぎ切りする香港のやつとも違うし、皮と身を付けて切っていますが、本場北京のそれとも少し違いました。何だか美味しくなさそうというのが第一印象。食べてみるとしなやかな肉とスモークされた皮の香りもして意外に美味しく、あっという間に半羽を平らげました。少し残念なのはティエンメンジャンの味が甘すぎでしたね。さすが甘口食文化の台湾です。

5

皮を切ったあとの胴体の部分は何も言わなくても
炒めて出してくれました。北京ではスープにするか?炒めるか?とか聞かれるのですが・・・・

久しぶりにダックを堪能出来ました。半羽で150元ですから日本円では500円くらいでしょうか? いやはや安いですね。

6

次は台北の有名店で食べたものをご紹介します。

この色と艶。焼きあがるまで待たされますが、このお姿を見れば全て忘れてしまいそうですね。さすがです。有名店は良い仕事してますね。

P1010057

最初は綺麗に皮だけ切り取って出てきます。

P1010058

ダックは葱と甘味噌をつけてクルッと巻いて食べます。

P1010060

次に肉も出てきます。しなやかな香ばしい肉。個人的には皮より好きですね。皮に肉が付いているような部分が一番好き。

有名な皮のところって、ジュワっと油が出てくるだけで特に味はないですからね。肉のしなやかな歯ざわりと味に、スモークされた皮の油を一緒に食べるのが美味いのです。これ私の持論です。

P1010061

P1010063

台湾の2つのダックをご紹介したところで、私の最新作をご紹介します。

中国は新疆ウイグル族自治区のカシュガルで食べました。

src_20113730

最初にご紹介した北京の超有名店と同じ系列のお店が西域にもあり少し驚きました。

最初の写真とは時代も違いますので、何とも最近のヤツはお洒落な感じがしますね。

src_20113731

src_20113747

2013年は縁あって再び台湾生活が始まりました。

道端北京ダックを食べた。

http://takeshima.ldblog.jp/archives/33712687.html

src_31829943

src_32938635




情報を追加。

持ち帰りのダック店

http://takeshima.ldblog.jp/archives/36677564.html


更に、何と軽トラのペキンダック。

http://takeshima.ldblog.jp/archives/34250725.html